【税理士監修】個人事業主が、賃貸オフィスを借りるメリットは?自宅オフィス、シェアオフィスとの比較

2023年08月30日

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※こちらの記事は長谷工コミュニティが運営するビステーションのプロモーションを含みます。

個人事業主として活動をしていく際、オフィスの選択は重要な戦略となります。自宅オフィスでの仕事は経費がかからないなどのメリットがある一方、潜むリスクもあります。そこで、この記事では、個人事業主として活動していくにあたり、どのような選択肢があるのか?また、自宅オフィス、賃貸オフィス、シェアオフィス(バーチャルオフィス、コワーキングスペース、レンタルオフィス)などの各選択肢において、どのようなメリットとデメリットがあるのかを解説します。

個人事業主が賃貸オフィスを借りるべきか自宅オフィスにするべきかは環境による

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個人事業主にとって、事務所をどこに設けるかは、事業において重要なファクターとなります。
そして、その決断のためには、自分が求める働き方、取引先からの印象、経費に関する考え方、家族や家庭の状況の4つの軸で判断をする必要があります。
まずは、以下の4つの軸の切り口で、ご自身の状況を、再確認してみましょう。

〇自分が求める働き方

・仕事に没頭できる環境が必要か?
・遅くまで仕事ができる環境が必要か?
・取引先の個人情報などセキュリティ面のケアは必要か?
・通勤時間は負担にならないか?

〇取引先からの印象

・住所を気にする取引先か?
・取引先などから対面で会いたいと言われるケースは多いか?

〇経費に関する考え方

・オフィスに必要となる経費以上の収入が見込めるか?
・ミーティングスペースなども確保できるか?
・受付や宅配、郵便物などの対応ができるか?
・光熱費の負担についても理解しているか?
・連帯保証人などを準備できるか?
・複合機や電話機、ネット回線など、オフィス環境を整える経費の負担も考えられるか?
・内外装費や原状回復の負担も問題ないか?
・敷金礼金(ビジネス利用の場合、多くは半年から1年分が保証金として必要)

〇家族や家庭の状況

・妻また夫など、同居家族の理解はあるか?
・集中できる環境か?
・早朝や深夜に働きたいというニーズはあるか?

ここまでで、ご自身のありたい姿や、方向性がご確認いただけたかと思います。
次に、自宅オフィス、賃貸オフィス、シェアオフィス(バーチャルオフィス、コワーキングスペース、レンタルオフィス)が、それぞれ、どのような特長があるのかを確認していきましょう。
以下で、それぞれに詳しく解説していきます。

港区(新橋・赤坂)、新横浜、天神の長谷工が運営する
シェアオフィスを利用すれば、初期費用は圧倒的に抑えられます

個人事業主が自宅をオフィスとして使うメリットとデメリット

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オフィスとして、最も手軽な方法が、自宅をオフィスとして利用する方法です。しかし、そこにはリスクも存在します。
個人事業主が自宅をオフィスとして利用する場合のメリットとデメリットを、以下でご紹介します。

〇メリット

・家賃が追加でかからない
・交通費が削減できる
・通勤時間がいらず効率的な働き方ができる
・子育てや介護との両立がしやすい
・自分の好きな環境で仕事ができる

〇デメリット

・顧客や取引先からの信頼度が低い
・情報セキュリティの面からは不安があり顧客からの信頼を得づらいケースがある
・(特に女性の場合)人的なセキュリティリスクがある
 ※自宅を知られたくないのに、名刺や登記から自宅を知られてしまう等
・家族からの理解が得られない場合、働き方に制限がかかる
・自分で自分を律する必要がある
・プライベートと仕事の切り替えが難しい
・チームで仕事をする場合、工夫が必要

自宅オフィスの場合、オフィスの費用が不要ですので、金銭的なメリットは受けやすい環境であると言えるでしょう。
一方、環境面においては、ベストとは言えない状況になってしまうケースもあります。

また、自宅がマンションの場合は、そもそも管理規約などで自宅がオフィスとして利用できないケースがありますので、この点に関しても注意が必要です。

個人事業主が、賃貸でオフィスを借りる場合のメリットとデメリット

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次に、個人事業主が賃貸で事務所を借りてオフィスとして利用する場合について、ご紹介します。
賃貸で事務所を借りてオフィスとして利用する場合、良い点もたくさんありますが、リスクとなる点もありますので、先ほどと同様に、メリットとデメリットに分解してご説明します。

〇メリット

・公私の分別がしやすく、仕事に集中できる
・顧客や取引先からの信頼を得やすい
・複数人で仕事をする場合、仕事がしやすい

〇デメリット

・通勤時間が必要になる
・売上があってもなくても、毎月の家賃が固定費として必要になる
・ミーティングスペースなども必要になる
・受付や宅配、郵便物などの対応も必要になる
・光熱費などの負担が追加になる
・連帯保証人などを準備しなければならないケースがある
・複合機や電話機、ネット回線など、オフィス環境を整える経費の負担も増える
・内外装費や原状回復の負担が追加でかかるケースがある
・保証金等(ビジネス利用の場合、多くは半年から1年分が保証金として必要)も追加負担になる

個人事業主が賃貸で事務所を借りてオフィスとして利用する場合、ビジネス面では、メリットが、たくさんあると言えるでしょう。
しかし、一方で、コストがかかってしまうという点が大きなデメリットであると言えます。
特に毎月の家賃が固定費として必要になることと、保証金として、動かせないお金が発生してしまうことが大きなリスクになりえます。

たとえば、月に10万円の家賃であったとしても、半年の保証金で60万円、1年分の保証金の場合は120万円が動かせないお金になってしまいます。
さらに、環境を整えるための費用も必要となることを踏まえると、決してハードルは低くはありません。
反面、だからこそ、取引先などからの信頼を得やすいという側面もあります。

また、そもそも、物件を探す段階で、その物件がオフィスとして利用できるかといったことも事前に確認することが必要になりますし、審査の厳しいところの場合、過去の決算を迎えていない場合、断られてしまうケースなどもあります。
そのような場合においては、潤沢な資金があること(預金通帳など)の説明資料を用意しておくなどの工夫も必要になるケースもあります。

個人事業主が、シェアオフィス(レンタルオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィス)を利用するメリットとデメリット

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少し前からできてきたシェアオフィスを、個人事業主がオフィスとして利用するケースをご紹介します。賃貸でオフィスを借りる場合と、自宅をオフィスとして利用する場合の、ちょうど中間くらいになるイメージです。

〇メリット

・賃貸でオフィスを借りる場合より、低コスト
・会議室や受付部分などは共有できるため最小限の投資で済む
・光熱費やネット回線費用などがインクルードされている
・プリンターなどの複合機を個別に用意する必要がない
・都心の駅近くなど、立地条件の良いオフィスを選べる
・登記までできるケースがある
・他の事業者との交流の機会が増える
・事業の規模が大きくなり、スタッフが増えても(減っても)対応できる

〇デメリット

・セキュリティやプライバシーの保持に注意が必要なケースがある
・人が多いことが気になる場合、集中できない場合がある
・(場所によっては)登記や個別電話番号の利用ができないケースがある
・そもそも、業種によってはシェアオフィスを利用できないケースがある

大まかにいえば、賃貸でオフィスを借りる際のデメリットであった、金銭面でのリスクが大きく下がり、自宅をオフィスにする場合のデメリットも、かなりの部分が解決できるというのが、このシェアオフィスを活用するという方法です。

一方、シェアオフィスには、大きくわけて3つの利用方法があります。
・レンタルオフィス
・コワーキングスペース
・バーチャルオフィスです。
それぞれに、どのような特徴があり、どうやって選べばいいのかを解説していきます。

港区(新橋・赤坂)、新横浜、天神の長谷工が運営する
シェアオフィスを利用すれば、初期費用は圧倒的に抑えられます

個人事業主が、バーチャルオフィスを利用した方が良い場合

バーチャルオフィスとは、実際のオフィススペースを借りるのではなく、仮想(バーチャル)にオフィスを借りることです。
常時物理的な場所を必要としない場合には、価格も安く済み、使いやすいサービスであると言えます。
また、場所によっては、法人登記や、個別の電話番号の取得などもできることがあります。

〇バーチャルオフィスのメリット

・登記ができること(できないケースもあります。)
・住所や電話番号が利用できること
・都心一等地などの住所が使えること

〇バーチャルオフィスのデメリット

・物理的なスペースが無く、業務を行うことができないこと
・同じ住所で、複数の会社が出てきてしまうこと(バーチャルオフィスを利用していることがわかってしまうこと)

バーチャルオフィスは、低額で、法人登記ができ住所などに利用できるという特徴があり、便利な一方、作業場所を確保したいというニーズがある場合には不向きです。
このあたりを事前に、ご自身で判断しておくことが大切です。
なお、バーチャルオフィスについて、更に詳細に知りたい場合は、以下の記事もご参照ください。

バーチャルオフィスとは?法人登記は可能か?創業融資は?社会保険や許認可は?メリット・デメリットは?

個人事業主が、コワーキングスペースを利用した方が良い場合

コワーキングスペースとは、複数の個人や企業がオフィススペースを共有して利用できる場所を指します。
多くの場合オープンな空間に、大き目の机や、テーブル・デスクが並び、好き場所を、都度、自由に選択できます。

〇コワーキングスペースのメリット

・法人登記ができること(利用できないケースもあります)
・住所利用や自社の電話番号を持つことができること(利用できないケースもあります)
・レンタルオフィスより低コストで仕事場が持てること
・利用者同士の交流の機会があること
・自社のメンバーが増えても、問題なく利用できること

〇コワーキングスペースのデメリット

・オープンスペースのため、周囲の音などが気になり集中できない場合がある
・業種などにより、そもそも利用できない職種や業種がある
・セキュリティ面においては、自社である程度管理しなければならないこと

コワーキングスペースは、作業場所を確保でき低額の料金で利用できるということが大きなメリットです。
一方で、オープンスペースであることが前提になるため、1人で集中できる環境が欲しい場合などには向きません。
ご自身の働き方を事前に把握して、選択する必要があると言えるでしょう。
なお、コワーキングスペースについて、更に詳細に知りたい場合は、以下の記事もご参照ください。

コワーキングスペースとは?法人登記は可能か?創業融資は?社会保険や許認可は?シェアオフィスとの違いは?

個人事業主が、レンタルオフィスを利用した方が良い場合

レンタルオフィスとは、個室の専用スペースを利用できるプランです。独立したスペースを利用できるため荷物なども置くことができセキュリティ面においても安心です。

レンタルオフィスのメリット

・低コストで独立したオフィス空間や設備を利用できる
・必要な設備は共有できるため設備投資が不要であること
・セキュリティ面においても安心
・荷物を置いておくことも可能
・メンバーが増えた場合でも、他の大き目の部屋へ移動すれば済む

レンタルオフィスのデメリット

・空き部屋がない場合には契約ができないこと
・不動産業、建設業、金融商品取引業など特定の業種は利用できない可能性がある
・同じ住所を複数企業で利用することになる

レンタルオフィスは低コストでプライベート空間を得られるプランです。業種の問題さえクリアしていれば、基本的には、そんなにデメリットになることは少ないプランであると言えます。
レンタルオフィスについて、詳細を知りたい場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

レンタルオフィス(シェアオフィス)とは?法人登記は可能か?創業融資は?社会保険や許認可は?

まとめ:個人事業主は、オフィスを借りるべきか、自宅オフィスにするべきか?

いかがでしたでしょうか?個人事業主にとって、どの形態のオフィスが最適かは、その方の状況や求める働き方によって異なるため、考え方の切り口をご紹介してきました。
また、併せて、賃貸オフィス、自宅オフィス、シェアオフィス(レンタルオフィス、コワーキングスペース、バーチャルオフィス)の特徴をご紹介していますので、まずは一度、ご自身の整理をすると良いでしょう。

また、不動産に関しては、実際に、その場所に行ってみないとイメージが湧きづらいという側面もありますので、気になる場合は、まず、その場所に行ってみるという点が重要かもしれません。ご参考になれば幸いです。

港区(新橋・赤坂)、新横浜、天神の長谷工が運営する
シェアオフィスを利用すれば、初期費用は圧倒的に抑えられます

この記事の監修者

峯クラウド会計事務所 代表税理士 峯 英之

キャッシュフローコーチ・融資コンサルタント

会計事務所と税理士法人で8年間の実務経験。税理士法人では、中小企業の税務サポート、上場会社の連結納税支援、信用金庫の相続税相談員などを担当。 キャッシュフローコーチ・融資コンサルタントとして創業期の経営者の資金調達や、キャッシュフロー改善サポートなども行う。
税法の中では、特に法人税務に強く、代表的な例としては、税法に無いスキームを構築し実行し約21,000,000円の節税に成功したケースや、税務調査で約33,000,000円の納税額を減らしたケースなどがある。

個人事業主と一人会社のサポートに特化し、マイクロ法人設立や副業法人設立に力を入れている。

https://minecloud.tokyo/about/profile/

この記事の執筆者

unite株式会社代表取締役 角田 行紀

起業支援、事業支援や、最適な士業の無償紹介、士業が講師を務める企業研修事業(主に法務・労務・税務・財務)、経営者や士業などが講師を務めるセミナー事業などを行うunite株式会社代表取締役。
多くの起業家からの相談や、士業による起業希望者へのアドバイス、自身の起業経験などを基に本稿を執筆。

https://www.unitenco.com/
https://cqree-holdings.jp/service/